【スタンド考察】ミューミューのジェイル・ハウス・ロックを解説!

ジェイル・ハウス・ロック/Jail House Lock

破壊力:なし
スピード:C
射程距離:刑務所内の壁
持続力:A
精密動作性:なし
成長性:なし


ジェイル・ハウス・ロック

ジェイル・ハウス・ロックのスタンドパラメータ


本体名:ミュッチャー・ミューラー



3つまでしか記憶できなくさせる監獄スタンド

破壊力:なし
スピード:C
射程距離:刑務所内の壁
持続力:A
精密動作性:なし
成長性:なし

G.D.st刑務所の主任看守ミュッチャー・ミューラーのスタンド。
ホワイトスネイクの部下であり、スタンド使いがやたら多いG.D.st刑務所で脱獄を絶対にさせない地獄の看守である。
本体名の元ネタはファッションブランド、プラダの一つミューミュー(MIU MIU)から。
スタンド名の元ネタはエルヴィス・プレスリーの同名の映画の主題歌にもなっている監獄ロック(Jailhouse Rock)から。

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能力は「相手に触れた以降、3つまでしか物事を記憶できなくさせる」。

ジェイル・ハウス・ロックは脳を露出させ、全身を拘束具で締め付けたような外見の能力顕現型スタンド。

G.D.st刑務所内の壁の平面に潜み、かなり広範囲に移動できる。
普段は面会室の先にある鉄格子に張り付いているらしい。

ジェイル・ハウス・ロックに触れられると能力が発動し、標的は物事を「3つ」までしか記憶できなくなる。


これは直近の3つの物事まで記憶するが、新たに4つ目を記憶すると、一番古い記憶から忘れ去られていく。
作中でも、徐倫はミューミューから
①パンの皿の上に靴とゴキブリを叩きつけられて、ブチ切れる
②ミューミューがそれを覆い隠すように、パンにマスタードをかける
③さらにケチャップをかける
④かき混ぜて徐倫に勧める

をしたところ、①を徐倫は忘れ去り、②以降の記憶からミューミューがパンを勧めてくれた親切な人と思い込み、ゴキブリ入りのパンを口にしてしまう。


このようにジェイル・ハウス・ロックの能力の影響下におかれると、新たに見たこと聞いたことによって次々と認識、記憶していき、ところてん方式で古い記憶を忘れ去っていく。

このため、他の瑣末なことに気を取られ、成し遂げようとしたことを決して完遂できず、決して脱獄や本体のミューミューを倒すことができなくなる。

そして、問題がいつまでも解決していないことすら記憶せず、何度も同じことを繰り返してしまう。
この状態が続くとミューミュー曰く、記憶に残っていないが、いつまで経っても何もできないことが身体に染み渡り、やがて無気力になっていくという。

また、3つの集中して記憶し続けなければならないことがある場合、4つ目以降の物事は見えていても認識出来なくなる。
例えば作中でも、警備員3名が徐倫に向かって銃を構えていたため、徐倫はこの警備員3名を常に認識し続けるようにしていた。

そしてこの3名に意識を使っているため、その場にいる4人目の存在、本体のミューミューが近づき銃撃してきても認識することが出来ない。

ミューミューはジェイル・ハウス・ロックのこの感知されないところからの攻撃に絶大な自信を持っている。




記憶と保持の妨害

能力の本質は「記憶の単位として3チャンクまでしか記銘させず、保持させない前向性健忘」。


記憶の心理過程には記銘、保持、想起、忘却の4つの過程がある。
簡潔に例えるとリンゴを見た時に、
机の上に一個の赤くて丸いリンゴがある、と理解して憶える(記銘)。
その記憶を数日から数年にわたって記録する(保持)。
リンゴが机の上にあったな、と記録を再生する(想起)。
そして最後に忘れ去る(忘却)。

記憶障害とは、この4つの過程のどこかが上手く機能しないことで発症する。

記銘と保持が上手く働かなくなり、障害発症以降の新しい物事を記憶できなくなる状態を前向性健忘と呼ぶ。
発症前の記憶はしっかりあるが、発症後の記憶は十数分しか持たなくなり、物事の連続性を失ってしまう。

保持または想起が上手く働かなくなり、発症前の記憶が失われていく状態を逆行性健忘と呼ぶ。
発症に近い記憶から徐々に保持された記憶が破壊されていくため、自己の認識がどんどん若返り、直近の記憶が失われてしまう。いわゆる呆けになる。


ジェイル・ハウス・ロックは触れた相手に保持機能を妨害、停止し、記銘機能を制限し、前向性健忘に似た症状を引き起こす。
前向性健忘については、映画メメントが有名だろう。
映画好きの荒木先生により、対ミューミュー戦でもこの映画のオマージュが見受けられる。


特にジェイル・ハウス・ロックは十数分という記憶ではなく、情報の塊として3単位までしか記憶できない、という記銘障害を与える。
記憶の単位にはマジックナンバー7または4と呼ばれる数字がある。
これは7±2、または4±1という説があるが、これくらいが人間が一度に覚えやすい情報の塊、というものである。

例えば09012345678という11桁の数字の羅列は憶えられないが、090-1234-5678という3桁4桁という数字は憶えやすい。
これがマジックナンバーであり、この記憶の単位がチャンクである。
マジックナンバーの考えに基づいて、090という数字の羅列は1つのチャンクとして憶えることもできるし、0,9,0というバラバラに3チャンクとして記憶することも人はできる。

ジェイル・ハウス・ロックの影響を受けるとこの記憶の単位は3チャンクまでとなってしまうため、机の上の、赤くて、丸い、リンゴ、という情報だけで4チャンクとなるため、机の上という情報は忘却される。

なので徐倫がやってみせたように、4発の弾丸を1つ1つと数えると4発目は認識できなくなるが、4発の弾丸を1つの光景として記憶すると言う手法はジェイル・ハウス・ロックに対して効果的である。





無敵の主任看守

徐倫をして無敵の能力と呼ばせるジェイル・ハウス・ロック。
本体を叩くのが近道であるが、ミューミューの人相を特徴から憶えることはジェイル・ハウス・ロックの3つまでしか記憶できない能力によって妨害されてしまう。


さらに徐倫たちがいるのは刑務所内のため、主任看守であるミューミューの写真を手に入れることも難しい。

まるで映画メメントのように身体中に忘れてはならないことを書き込んでもなお、追跡を逃れるミューミューに対して、エンポリオと徐倫の合わせ技によってようやく追い詰める。

エンポリオが0と1のデジタル画像を作り出し、それを徐倫に一枚の画像としてストーン・フリーに縫い込ませたのである。
これならば1つの記憶、決して忘れない書き込みとなるため、ミューミューは常に認識されるようになり、敗北する。



出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険

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