MCUフェイズ3が完結する今、ファンタジーのアベンジャーズことエターナル・チャンピオンシリーズもオススメ!

どうも!
タカウチです

もうすぐアベンジャーズ/エンドゲームも公開ですね!
映画の感想も書くブログと言いながらだいぶ書いてませんが(笑)
MCU(マーベルシネマティックユニバース)の映画は全部追っています!
3月のキャプテン・マーベルも観ましたしね

次の映画で長年追っていたアベンジャーズも一区切り
僕はこのMCUにハマったと同時に、クロスオーバーものの魅力も再確認しました


我々は知っているッ!
このクロスオーバーの面白さを!
それは20世紀後半、SFとファンタジー小説の黎明期に生まれた傑作の一つ!

エターナルチャンピオンシリーズ
<永遠の戦士>

黒き剣の呪い (ハヤカワ文庫 SF―エルリック・サーガ (611))





タカウチが中高生の頃に読み漁り、社会人になってから復刻したこのシリーズはまさにファンタジー小説のMCUです

今回はMCUを観てクロスオーバーものの魅力にハマった人にもオススメのエターナル・チャンピオンシリーズを紹介します

エターナル・チャンピオンシリーズとは

マイケル・ムアコック氏のエルリック・サーガといった作品群に付けた総称が、このエターナルチャンピオンシリーズ
各作品の主人公は全員、多次元宇宙の中の同一人物の化身ということになっています
つまり!
全作品の主人公が全員<永遠の戦士>と呼ばれる同一人物

もちろん、それぞれの作品はそれだけで完結しているし、他のシリーズも読まないと楽しめない、ということはないです
が、<永遠の戦士>という化身であることを知っているとニヤリとすることも多い

ムアコックの多次元宇宙は<法>と<混沌>の争いが起きています
善悪や光と闇ではなく、法と混沌
これが作品の面白いところですね
女神転生シリーズに詳しいものはピンとくるかも知れないが、あのロウとカオスの元ネタはエターナルチャンピオンシリーズと思われます

そして、主人公は世界が<法>か<混沌>のどちらかに傾き、滅びようとしているところに、宇宙のバランスを保つためにつかわされます

誰につかわされているのか、<運命>とも言われているが不明であるし、<永遠の戦士>自身がその使命を知っているとも限らない

しかし、最終的に主人公は宇宙のバランスを取り戻すための戦いに巻き込まれ、世界を救う
このとき、主人公は必ず<黒の剣>の顕現を携え、<英雄の介添人>の協力を得ているところも見どころです

さらに、本来は同一人物であるはずの主人公たちが一同に介して共通の敵を倒すという胸熱の展開もあるので、ぜひその目で確認してほしい!


各作品群を紹介!


アイアンマンポジション?悩める最強!メルニボネの皇子エルリック


メルニボネの皇子―永遠の戦士エルリック〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)



ムアコックの作品で最も有名なシリーズではないかと思われる
タカウチはゲームのファイナルファンタジーシリーズが大好きで、当時FFシリーズの絵を描いていた天野喜孝氏がエルリック・サーガの挿絵を描いていたところから手に取りました

ファンタジーといえば蛮族の勇者コナンか指輪物語という時代
マッチョか神話的な作品しかなかった頃に、アルビノで薬がないと生きていけない、自虐的な精神でありながら大魔法使い、というエルリックの物語は衝撃だったことでしょう

タカウチにとっても衝撃でした(笑)
このエルリック、なんとも女々しい!
実は人外のメルニボネ一族の残された皇子にも関わらず悲劇の運命を嘆き、よく死のうとするし(笑)
超人的な力やチートアイテムを持ちながらもメンタルの弱いエルリックはまるで、アイアンマン、トニー・スタークのよう


<黒の剣>の顕現たる神をも屠る最強のストームブリンガーを所持しています
このストームブリンガーは敵を切り裂くと魂を飲み干し、その力を所持者に与えるうえ、ある程度自動で動くインテリジェンスソードです

所持者の大事な人ほど殺して魂を飲み干そうとする邪悪な剣ですが、病弱なエルリックはこの剣を手放せません
そんな葛藤だらけのエルリックですが、魔法を使うシーンなんかはめちゃかっこいい!!

エルリックが使うのは精霊王や蜥蜴の王、鳥の王と交信し、召喚する召喚魔法
とんでもない威力に、ベタ惚れしてしまいました
古き良き剣と魔法の世界、召喚魔法なんかにピンときちゃう人にオススメ!!

そんな白子の諧謔的なエルリックが迎える驚きの結末を見届けて欲しいです




軽い調子で旅するスパイディポジション?紅衣の公子クルム


剣の騎士 [永遠の戦士 コルム1] (ハヤカワ文庫SF)



エルリックの暗い性格に飽きてきたら(笑)
次にオススメするのは紅衣の公子コルム
コルムはヴァドハーと呼ばれる長命で芸術を愛する種族
敵対する種族とも長いこと戦争をしておらず、子孫も少なく、緩やかに減少する斜陽の種族です

そんな平和を愛するコルムが短命で野蛮な種族マブデン(人間)に囚われ、家族を殺され、コルム自身も片腕と片目を奪われるところから物語が始まります

酷い目に遭っても楽天的なコルムは人間の中で愛する女性を見つけ、さらには<クウィルの手>と<リンの目>を手に入れ、使命を課せられます

それがなんと、<混沌>の神アリオッホを倒すこと
コルムの世界は<第15次元界>と呼ばれる、三柱の<混沌>の神に支配された世界
神殺しの使命を受けたコルムの運命はどうなってしまうのか
運命を思い悩むことがありながらも全体のトーンは明るいコルムはスパイダーマンポジションかな

ケルト神話をもとにしたストーリー、楽天的でありながらどこか危ういコルム
そして、エルリック・サーガでは幾度もエルリックを救った、メルニボネ人の神であるアリオッホをいきなり倒しに行くというクロスオーバー!
ケルト神話もよくわからないけど知ってみたい、明るい話が読みたい、なんて人にオススメ!

色んな楽しみ方をして欲しいです




特別な力はないけどまとめ役のキャップ!ホークムーン


額の宝石 【新版】 <ルーンの杖秘録1> (創元推理文庫)



ケルン公ドリアン・ホークムーンは<永遠の戦士>の中でも最も普通の人間代表!
人外の長命もないし、魔法も使えない
超常的な力を発揮する武器もない
手に入れたと思ったらすぐ手放してしまう
<法の神>も<混沌の神>も出てこない

武器は己の肉体のみ!そんな肉体派のホークムーンが並行世界なのか遠い未来の世界なのか、いびつに科学が進歩した中世ヨーロッパ風の世界を駆け巡る!

ホークムーンの世界は科学力を誇る暗黒帝国グランブレタンがヨーロッパ全土の征服まであと一歩というところまで来ています
ケルン公のドリアン・ホークムーンは暗黒帝国に反旗をひるがえすも捕らえられ、額に<黒の宝石>を埋め込まれて傀儡とされます

暗黒帝国に抵抗を続けるカマルグのブラス伯爵を倒すため、ホークムーンは送りこまれるが、、、
といった始まりの物語

彼も他の<永遠の戦士>と同様に悲劇的な運命を背負っていますが、思い悩むよりも行動する男なので読んでいて爽快です!

回転翼が進歩しなかったのか、帝国の飛空挺はまるでジブリかファイナルファンタジーのような形状で火炎放射器をばら撒きます
圧倒的科学力で侵略してくる帝国に対して

歴戦の勇者ブラス伯爵
半獣人のオラダーン
敵か味方か帝国軍人のダヴェルグ
<英雄の介添人>を名乗るジャリー・ア・コーネル
<ルーンの杖>に仕える黒玉と黄金の騎士
といった面々と、巨大なフラミンゴに乗って戦う

科学とファンタジーの情景が混じり合ってそれこそファイナルファンタジーっぽい雰囲気あります
全4巻と読みやすくまとまっていながらも、コルムに登場したジャリーが再登場してるなど、クロスオーバーの見どころもあり!

苦戦しまくるけど、行動で解決していく様はマーベルのキャプテン・アメリカのよう
スーパーパワーを対してもたないところもそっくり(笑)
なんだかんだ言いつつ頼られるキャップのように、ホークムーンも最後の最後、物語のラストに必要な人材となっています

タカウチ的にはダヴェルグがすごくいいキャラで大好きです
真面目なホークムーンと飄々としたフランス人ダヴェルグの掛け合いもなんか微笑ましいですし
ファイナルファンタジーみたいな世界観でアクション映画的なストーリー
爽快な気分になりたい人にオススメです!




全ての大元、つまりスタン・リー?エレコーゼ


黒曜石のなかの不死鳥―永遠の戦士エレコーゼ〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)



<永遠の戦士>エレコーゼは化身の中でも特別な存在です
なぜなら、エレコーゼの作品の最初のタイトルが「永遠のチャンピオン」
つまり、エターナル・チャンピオンシリーズの第一作に当てはまる存在なのです

エレコーゼはなんと、<永遠の戦士>の化身全ての記憶を前世の記憶持っているのです
それ故に夢に悩まされているわけですが
何度も使命を果たすために、<宇宙の天秤>のバランスを保つために送り込まれ、また転生し、送り込まれ、転生を繰り返してきています

エルリック、コルム、ホークムーンだけでなく、氷原の戦士にして熊の橇に乗るウルリック・スカーソル、地球での化身ウルリック・フォン・ベック、バスタブル、レナルク、映画化もしてるジェレミア・コーネリウス、イリアンなどなど

何度も転生を繰り返しているとどれが本当の自分なのかも分からなくなりそうです
少なくとも最初は地球のありふれた、悪夢に悩まされる男性ジョン・ディカー(ムアコック自身?)だったはず

それが別の世界へと飛ばされ、エルミザードと恋に落ちる
その後、<永遠の戦士>の宿命によりエルミザードと引き離され、自身の記憶を持ちながら各世界の<永遠の戦士>に転生しながら、安息の地を求める旅に出る



<永遠の戦士>の大元の謎迫るような話も多く、見所たっぷりです!
エルリックやコルム、ホークムーンと共演する話も多い分、結末では重要な役割を担います

この終わりのない宿命から逃れるため、多元宇宙の中心にして戦士たちの安息の地、タネローンを求めます
そこに最愛のエルミザードがいると信じて

タネローンは平安の地にして、<戦士>の顕現が同時に存在できる場所です
長い転生のすえ、エレコーゼがどんな結末を迎えるのか、<永遠の戦士>たちはどのようなサイクルの収束を見るのか

アベンジャーズシリーズの最後みたいにワクワクして見れます!
そして、全ての<戦士>の大元、全てのヒーローを活躍させた故スタン・リー氏に哀悼を捧げつつ、アベンジャーズも最後まで追っかけます!




さらに連なる永遠の戦士たち


軍犬と世界の痛み (ハヤカワ文庫SF ム 1-31 永遠の戦士フォン・ベック 1)


エレコーゼで見たように、ムアコックの作品群は無理矢理にでも全ての主人公がエレコーゼの化身の一つということでつながっています

明確に物語の中でつながっているのは、エルリック、コルム、ホークムーン、エレコーゼですが、それ以外にも火星の戦士ケイン、この人を見よのカール・グロガウアー、白銀の聖域のコンラッドなども含まれます

こう聞くと全部網羅したくなりますね!

さらに後期エルリック・サーガというのがありまして
タネローンを求めて、にて多元宇宙のサイクルが一つ終わりを迎えたはずなのですか、さらに続編として書かれたエルリック・サーガがあるのです!

これを蛇足ということも可能ですが、なぜ終わったはずの物語が続いているのか、これも最終巻でわかります

後期エルリック・サーガにはフォン・ベックの一族が度々登場します
これは現代の<永遠の戦士>の顕現でドイツ軍人の家系です
現代の<永遠の戦士>がどんな秘密の任務を負っていたのか、これも<永遠の戦士>フォン・ベックとして書かれているので、より楽しむために読まれてはいかがでしょう

戦争中でありながら、<聖杯>探索を行う軍人フォン・ベックと、ヒトラーに仕えるゲイナーとクロスターハイムの争い
ここであのゲイナー登場か、と彼のしつこさに呆れたものです(笑)



全員集合!アベンジャーズ!


タネローンを求めて―ブラス城年代記〈3〉 (創元推理文庫)


エルリック、コルム、ホークムーン、エレコーゼたち<永遠の戦士>の終わりの時を迎えます
これまでも多元宇宙の危機に、特例として<永遠の戦士>が同時に顕現して、うち払ってきました

エルリックは世界を救う選択をし、コルムは人間を救ったにも関わらず裏切られ、エレコーゼは未だタネローンとエルミザードを見つけられず

そんな中、平穏な世の中を取り戻したはずのホークムーンの近辺に異変が起こり始める

これが、四戦士の最後の物語となるブラス城年代記です
それぞれの物語の結末から、本質解決していなかった問題をまとめて解決するような、そんな全員集合編です

まぁ、全員自分なのに自分勝手でまとまりがないんですけどね(笑)

<黒の剣>、<ルーンの杖>、<天秤>とこれまで戦士たちを手助けし、苦しめてきたものたちの総決算!
多元宇宙のサイクルの終わりを体験してほしいです

アベンジャーズは一体どんなエンディングを迎えるんでしょうね
エターナル・チャンピオンシリーズもかなりぶっ飛んだ終わりでしたが、、、

まとめ

アベンジャーズ/エンドゲームに向けて、ファンタジーのMCUことエターナル・チャンピオンシリーズを紹介してきました!

実に1970年代くらいの作品で、タカウチは大好きなんですが、それでも図書館で読んでたくらい古い作品です

年月が経っても面白さが色褪せないのは、今なお多くの小説に影響を与え、小説の源流として息づいているからに他ならないと思います

2000年に入ってから、新装版として日本でもこれまで未訳だったものも含めて刊行されているので、(ほぼ絶版ですが!)手に入れてみてください

後期エルリック・サーガにてまだまだ多元宇宙のサイクルに終わりはないと知り、タカウチは今でもこのエターナル・チャンピオンシリーズの映画化を待っております

アベンジャーズもこちらも応援し続けます(*^^*)v


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